
スペーシアとタント、どっちを買うか迷っている人も多いはず。
車を選ぶときは、デザインや運転のしやすさだけでなく「売るときにどれだけ値段が残るか(再販価値)」を意識することも大切です。
この記事では、購入から5年後に売る場合(中古車市場では「5年落ち」の扱い)に、両車にどれくらい差が出るかを比較します。
本文で燃費やサイズ、流通量の違いもチェックして、損をしない1台を選べるようになりましょう。
~買い替えで損をしないために~
どっちの車にするかを決める前に、必ずやっておきたいのが「今乗っている車の買取相場のチェック」です。
買い替え時の後悔でよくあるのが「手放す車を相場より安く売ってしまった」というケースだからです。
買い替え時の総支出は購入価格 - 売却価格で決まります。
車の買い替えで損をしないためにも、現在の買取相場をチェックしておきましょう。
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【比較結果】5年後に損をしにくいのは「スペーシア」
| 比較項目 | スペーシア | タント |
|---|---|---|
| 購入から5年後(=5年落ち)の買取相場 | 約87万円 | 約82.3万円 |
| 新車価格(2025年) | 約153万〜約188万 (平均170.5万円) |
約149万〜約161万 (平均155万円) |
| リセールバリュー率 | 51.0% | 53.1% |
5年後に損をしにくいのはスペーシアです。
5年落ち(=5年後)の平均買取相場はスペーシアが約87万円、タントが約82.3万円で約4.7万円の差があるためです。
ただし、リセールバリュー率ではタントがやや勝ります。
少しややこしい状況ですが、お金のどこを重視するかがポイントです。
スペーシアは売るときの金額(実際に戻ってくるお金)が多い車で、シフォンは新車価格に対しての戻り率(効率)が高い車、とまとめられます。
出典:スズキ・ダイハツ公式サイト
出典:カーセンサー「スペーシア(スズキ)の買取相場情報」
出典:カーセンサー「タント(ダイハツ)の買取相場情報」
【年数で比較】7・9年後に損をしにくいのはどっち?
| 比較年数 | スペーシア平均買取相場 | タント平均買取相場 |
|---|---|---|
| 購入から5年後(=5年落ち) | 約87万円 | 約82.3万円 |
| 購入から7年後(=7年落ち) | 約73.3万円 | 約54万円 |
| 購入から9年後(=9年落ち) | 約35.8万円 | 約46.9万円 |
長期保有での再販価値を比べると、7年後まではスペーシアの方が優位です。
7年後はスペーシアが約73.3万円、タントは約54万円と約19.3万円の差が生まれています。
しかし、9年後になるとタントの平均買取相場の方が高くなります。
そのため、5〜7年程度乗るならスペーシア、9年以上乗る予定ならタントを選ぶと、売却時に損をしにくくなります。
出典:カーセンサー「スペーシア(スズキ)の買取相場情報」
出典:カーセンサー「タント(ダイハツ)の買取相場情報」
【走行距離で比較】3・5・8万km走行後に損をしにくいのはどっち?
| 走行距離 | スペーシア平均買取相場 | タント平均買取相場 |
|---|---|---|
| 〜3万km | 約88.4万円 | 約78.8万円 |
| 〜5万km | 約71.9万円 | 約54.9万円 |
| 〜8万km | 約44.4万円 | 約31.2万円 |
走行距離が増えた場合は、どの時点でも再販価値で勝るのはスペーシアです。
両車の金額差は3万km時点で約9.6万円、5万km時点で約17万円、8万km時点で約13.2万円あり、スペーシアの距離耐性の強さがわかります。
こうした金額差を踏まえると、通勤や遠出で距離を稼ぎやすい人ほど、スペーシアを選ぶメリットが大きくなるといえます。
よって、走行距離が増えても、将来できるだけ高値で売却したい人は、スペーシアを検討しましょう。
出典:カーセンサー「スペーシア(スズキ)の買取相場情報」
出典:カーセンサー「タント(ダイハツ)の買取相場情報」
スペーシアとタントの違いを比較【価格・燃費・サイズ・室内空間】
| 比較項目 | スペーシア | タント |
|---|---|---|
| 新車価格(2025年) | 約153万〜約188万(平均170.5万円) | 約149万〜約161万(平均155万円) |
| 燃費(WLTCモード) | 22.4〜25.1km/L(平均23.75km/L) | 21.4〜22.7km/L(平均22.05km/L) |
| ボディサイズ | 全長3,395mm/全幅1,475mm/全高1,785mm | 全長3,395mm/全幅1,475mm/全高1,755mm |
| 室内寸法 | 室内長2,170mm/室内幅1,345mm/室内高1,415mm | 室内長2,125mm/室内幅1,350mm/室内高1,370mm |
新車価格はタントが平均155万円と手頃で、初期費用を抑えたい人に向いています。
燃費はスペーシアの方が平均23.75km/Lと優秀で、ガソリン代を節約しやすいです。
ボディは全長3,395mm、全幅1,475mmで共通ですが、全高はスペーシアの方が30mm余裕があります。
スペーシアは室内高にも余裕がある(45mm高い)ため、荷物の積み降ろしや子供を乗せたり降ろしたりするのに便利といえます。
ただ、タントは高さでは劣るものの、室内幅が5mmだけ広いです。
総合すると、初期費用の面ではタント、燃費の良さや室内の広さの面ではスペーシアが勝ると分析できます。
スペーシアとタントの人気・流通量・需要の違いを比較
| 比較項目 | スペーシア | タント |
|---|---|---|
| 新車販売台数(2025年9月) | 16,407台 | 11,457台 |
| 掲載中古台数 | 13,817台 | 16,627台 |
| 相場動向(直近3か月) | 横ばい | やや下落~微上昇 |
新車販売台数は、スペーシアがタントを5,000台近くリードしており、人気の高さがうかがえます。
しかし、掲載中古台数になるとタントが逆転し、スペーシアに3,000台近くの差をつけています。
このことから、両車ともに十分な流通量があるといえます。
ただ、相場の面ではタントの方が有利な傾向が見られるため、現状よりも高値売却が見込めるようになるかもしれません。
出典:全国軽自動車協会連合会
出典:カーセンサー/「スペーシア」の中古車
出典:カーセンサー/「タント」の中古車
出典:カーセンサー「スペーシア(スズキ)の買取相場情報」
出典:カーセンサー「タント(ダイハツ)の買取相場情報」
スペーシアとタントは結局どっちがいい?
選び方
- 5年後の買取金額が多い方が良いならスペーシア
- ガソリン代を抑えたいならスペーシア
- 室内の高さを求めるならスペーシア
- 初期費用を安くしたいならタント
5年後に売却した場合に、戻ってくる金額が多い方が良い人には、スペーシアがおすすめです。
スペーシアは、タントの平均買取相場を約4.7万円上回る見込みがあるためです。
(ただし、新車価格に対する回収効率の良さでは、タントが上)
また、燃費を重視する人や室内の高さを求める人にも、スペーシアをおすすめします。
一方、タントは初期費用を抑えやすいため、手頃な価格で購入したい人に向いています。
これらを参考に、自分が優先する条件を明確にして、最適な1台を選んでください。
参考リンク
スペーシア