N-BOX(エヌボックス)とタント、どっちを買うか迷っている人も多いはず。
車は、燃費や使いやすさだけでなく「売るときにどれだけ値段が残るか(再販価値)」を意識して選ぶことも大切です。
この記事では、N-BOXとタントの購入から5年後(=5年落ち)の買取相場をはじめ、燃費やボディサイズ、室内の広さなどを比較します。
結論|5年後に高く売れるのは「N-BOX」
比較項目 | N-BOX | タント |
---|---|---|
新車価格(2025年) | 約174万〜約187万(平均180.5万円) | 約149万〜約161万(平均155万円) |
5年後の平均買取相場 | 約82.6万円 | 約82.3万円 |
残価率 | 45.8% | 53.1% |
出典:ホンダ・ダイハツ公式サイト
出典:カーセンサー
出典:カーセンサー
※5年後の平均買取相場は2020年式(=5年落ち)の平均買取相場
N-BOXは5年後(=5年落ち)の平均買取相場が約82.6万円で、タントの約82.3万円をわずかに上回ります。
そのため、単純に買取相場を比べた場合は、N-BOXの方が高く売れると判断できます。
しかし、再販価値の目安となる残価率は、タントの方が優勢です。
残価率は、新車価格に対して車の価値がどれだけ残っているかを表す数値なので、割合が高いほど高値で売れる可能性があることを意味します。
したがって、残価率で比べた場合はタントの方が将来高値で売却しやすく、所有コストを抑えられる車といえます。
7・9年後に高く売れるのはどっち?
比較年数 | N-BOX平均買取相場 | タント平均買取相場 |
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7年後(7年落ち / 2018年式) | 約69.3万円 | 約54万円 |
9年後(9年落ち / 2016年式) | 約44.3万円 | 約46.9万円 |
7年後はN-BOXが約69.3万円で、タントの約54万円より高く推移します。
一方で、9年後はN-BOXが約44.3万円、タントは約46.9万円となり、ここではタントがやや優位です。
つまり、5~7年の乗り換え周期ならN-BOX、10年近く長く乗るならタントも検討に値するという見方ができます。
どちらも相場が緩やかに下がる前提なので、状態維持や定期点検で評価を落とさないことが重要です。
3・5・7万km走行後に高く売れるのはどっち?
走行距離 | N-BOX平均買取相場 | タント平均買取相場 |
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〜3万km | 約86.2万円 | 約78.8万円 |
〜5万km | 約71.1万円 | 約54.9万円 |
〜8万km | 約48.1万円 | 約31.2万円 |
走行距離別ではN-BOXが安定しています。
〜3万kmではN-BOXの方が買取相場が約7.4万円高く、〜5万kmで両車の差額は約16.2万円にまで広がります。
〜8万kmでもN-BOXとタントには、約16.9万円の差が生じています。
N-BOXは需要の母数が厚く、程度の良い個体を探す買い手が多いため、下支えが効きやすい点が強みです。
N-BOXとタントの違いを比較【価格・燃費・サイズ・室内空間】
比較項目 | N-BOX | タント |
---|---|---|
新車価格(2025年) | 約174万〜約187万(平均180.5万円) | 約149万〜約161万(平均155万円) |
燃費(WLTCモード) | 約19.4〜21.6km/L(平均20.5km/L) | 約21.4〜22.7km/L(平均22.1km/L) |
ボディサイズ | 全長 3,395mm/全幅 1,475mm/全高 1,790mm | 全長 3,395mm/全幅 1,475mm/全高 1,755mm |
室内寸法 | 室内長 2,125mm/室内幅 1,350mm/室内高 1,400mm | 室内長 2,125mm/室内幅 1,350mm/室内高 1,370mm |
燃費はタントが平均22.1km/Lで、N-BOXの平均20.5km/Lより良好です。
一方で、ボディサイズはN-BOXの方が全高が35mm高く、そのぶん室内の高さも30mmゆとりがあります。
つまり、燃費重視ならタント、広さ重視ならN-BOXと明確な違いが見られます。
N-BOXとタントの人気・流通量・需要の違いを比較
比較項目 | N-BOX | タント |
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新車販売台数(2025年9月) | 約21,717台 | 約11,457台 |
掲載中古台数 | 約26,702件 | 約16,627件 |
相場動向(直近3か月) | やや下落 | やや下落〜微上昇 |
出典:一般社団法人 全国軽自動車協会連合会
出典:カーセンサー「ホンダ N-BOX(全国)の中古車」
出典:カーセンサー「「タント」の中古車」
出典:カーセンサー
出典:カーセンサー
新車販売台数、掲載中古台数ともにN-BOXがタントを上回ります。
N-BOXの方が人気があるといえますが、相場動向はN-BOXが「やや下落」、タントが「やや下落〜微上昇」と異なる傾向が見られます。
つまり、N-BOXは高値が付きにくく、タントは比較的高く売れやすい状況にあります。
N-BOXとタントはどっちを選ぶべき?
5~7年での乗り換え前提で損を抑えたい人はN-BOX、10年超を視野にじっくり乗る人はタントがおすすめです。
また、通勤や子どもの送迎などストップ&ゴーが多い街乗り中心なら、燃費の良いタントの方が日々の負担を抑えやすくなります。
そして、家族での買い物や週末のお出かけが多く、チャイルドシートや荷物の積み下ろし頻度が高いなら、室内高に余裕のあるN-BOXが快適です。